「収入が増えなくても可処分所得を増やす方法」 - ポイント還元編
■取り組む内容:高還元率クレジットカードへの支払い集中、その他キャッシュレス決済の活用
■1年間の費用削減期待額:世帯当たり数万円~(還元率、決済額による)
■取り組み優先度:★★★★★(★5つが最高)
■ポイント:Visa LINE Payカードの利用が足元ではお勧め
クレジットカードを中心としたキャッシュレス決済での支払いでは多くの場合、「ポイント還元」の恩恵を受けることが出来ます。高還元率のクレジットカードを保有し、可能な限り決済を集中させることは、家計の実質購買力を上げることが出来る貴重な手段となります。以下、メインカードの選び方、使い方を中心にキャッシュレス決済の活用方法について記載してゆきます。
■「高還元率」カードに決済を可能な限り集中
決済による還元額を増加させるには、「決済を可能な限りクレジットカード決済とするこ」と及び「高還元率のカードを保有すること」が重要になります。
クレジットカード以外のキャッシュレス決済でもポイント還元を受けることが出来ますが、足元軒並み還元率が落ちていますので、高還元率のクレジットカードに決済を集中するのが現実的と考えます。
■まずは日常の決済をクレジットカード払いに、必要に応じて家族カードの発行も
まずは、公共料金、オンラインショッピング、スーパー等日曜品購買、ランチ代等今まで現金で決済していたものがあれば、可能な限り全てクレジットカード払いに切り替えましょう。
無料で家族カードを発行できるケースも多いため、夫婦2人でそれぞれカードを持つ形にすれば、どちらかが1人で買い物にいった際でも家族カードを保有していればクレジットカード払いの機会を逃すこともありません。
■代表的な年会費無料の高還元率クレジットカード
「高還元率」のカードについては、1%以上通常ショッピングに対して、還元率があり年会費が無料のカードも用意されている代表的なクレジットカードは以下となります。
カード名 |
還元率 |
付与ポイント |
スマホ決済 |
||
Orico Card THE POINT |
1% |
オリコポイント |
iD |
||
1% |
dポイント |
iD |
|||
1% |
|||||
リクルートカード |
1.20% |
ー |
|||
REX CARD |
1.25% |
REXポイント |
ー |
||
*リクルートカード、REXカードについてゴールドカードはなし
■各カードのURLリンク
■どのカードが良いかは生活スタイル次第
上記のどのカードがメインカードとして向いているかは、ご自身の生活次第です。
還元率に差異はありますが、使わないポイントで還元を受けても意味がありませんので、利用されることの多いポイントで還元が受けられるカードを選択するのが一番です。
ポイントではなくキャッシュバックで還元を得たいのであればREXカードを選べば良いでしょう。
■非接触決済機能が付帯していれば利用可能範囲は拡大
また、Orico Card THE POINTとdカードにはNTTドコモが提供する非接触決済であるiDが付帯してます。(オリコカードには他にもQuicpayが付帯してます)。
iDやQuicpayのような非接触決済はカードを端末に近づけるだけで支払いが出来ますので、少額でもスムーズに決済に利用出来、広範な店舗で利用が可能です。
非接触決済の付帯しているカードを保有していればクレジット決済を使用する機会も増えますので、特にどのポイントで還元を受けたいという好みが強くないのであれば、非接触決済の付帯機能がついたカードをお勧めします。
■年会費有料のカードは年会費の採算性を考慮してから
ゴールドカードを筆頭とした年会費が必要なカードは、採算性を精査してから入会するようにしましょう。年会費無料でも、高還元率であったり、付帯保障が充実しているものもあります。
また、ポイント還元率の差異も決済額が相応に大きくなければ、年会費に見合わないケースも考えられます。例えば、Amazon Masterカードは通常カードとゴールドカードで以下の還元条件差異があります。
|
Amazon Mastercard クラシック |
Amazon Mastercard ゴールド |
年会費 |
1,375円(税込) *年1回の利用で翌年度無料 |
11,000円(税込) |
Amazonでの買い物 |
プライム会員2%還元 プライム会員以外1.5%還元 |
2.5%還元 |
Amazon以外での買い物 |
1%還元 |
1%還元 |
別途申し込み必要 |
自動的にサービス利用可 |
Prime会員である場合は(Prime会員単独の年会費は4,900円)実質的には6,100円の年会費差異で還元率の差は0.5%なので、6,100÷0.5%=122万円は決済しないと年会費の元はポイント還元では取れない計算となります。(Amazonのプライム会員であれば、9万円以上現金チャージをすれば2.5%のポイント還元があるので、敢えてクレジットカードで還元を狙う必要はないという側面もあります)
■年会費有料のカードのメリットは自身の生活スタイルに合うかどうか次第
又、以下のゴールドカードを筆頭とした年会費有料カードの一般的なメリットとして言われている点も、年会費を払ってまで得る必要のあるサービスかどうかは場合によりけりです。
- 利用限度額の大きさ
一時的な決済額増加(海外旅行等)はカード会社に連絡すれば限度額増枠は通常可能です。
海外旅行保険が充実しているという点も、そもそも海外旅行に行かないのであれば不要ですし、行く頻度が低い場合は別途海外旅行保険に入った方が合理的なケースがあります。
また、年会費無料のカードにも海外旅行保険が充実したものもあります。以下の2つのカードは年会費無料で自動付帯で海外旅行保険が付いてきます。
賠償責任 2000万円 傷害治療費用 200万円 障害死亡・後遺障害 2,000万円
賠償責任 2000万円 傷害治療費用 200万円 障害死亡・後遺障害 500万円
- 空港ラウンジの利用
また、空港ラウンジ利用可という点もメリットとなるかどうかも、ケースバイケースと考えます。航空機を利用する出張や旅行に行かないのであれば無くても問題ありませんし、カードで入れるラウンジは航空会社の上級会員用ラウンジと違って特段クオリティが高いわけではありませんので空港内の通常の飲食店に入れば事足りるという考えも出来ます。
■クレジットカード決済で航空会社マイルを貯めることの是非
クレジットカード決済で航空会社マイルを貯めることについては管理人は中立的な立場です。
旨く利用すれば、航空会社マイルは実質的にもかなりお得に飛行機に乗れる場合もありますが、一方人気路線はなかなか予約が取りづらく、必要なマイルも多くなりがちです。また、先の予定まで確実に決めることの出来る方でないとマイルによる予約はしづらいのが実態です。
この点を考慮すると、使えるかどうかわからないマイルで還元を受けるのではなく、現金同様にほぼ使えてしますポイントで還元を受ける方が合理的という考え方も出来ます。
飛行機に良く搭乗される、かなり先の旅程を決められる、アップグレード等でマイルを利用したい等の場合にはマイルで還元を受けることは有効な場合もありますので、ケースバイケースと言えます。
■Visa LINE Payカードは当面メインカードにする価値あり
2020年の4月から申し込みが開始された、Visa LINE Payカードですが、当面メインカードにする価値がある内容となっています。同カードの特徴は以下となります。
名称 |
Visa LINE Payクレジットカード |
年会費 |
1,250円(税別) *初年度年会費無料、2年目以降も年1回以上の利用で年会費は無料 |
ポイント還元 |
LINEポイント3%還元(還元上限なし) *2021年4月30日までの期間限定 *ポイント還元は一部の支払いを除く |
国際ブランド |
Visa |
発行会社 |
三井住友カード株式会社 |
- 還元率は2021年4月末まで3%を予定
当カードをタッチ決済(PayWave)、オンライン決済を含めて支払いに使用した場合、2021年4月末まで(予定)は3%のLINEポイントによる還元を受けられることになります。
Visaの実店舗及びオンラインの加盟店に加えて、実店舗のiDの加盟店でも使用が可能(Google Pay/Apple Pay経由)となっており、広範囲の決済で利用可能なカードと言えます。
実質年会費無料で、3%の還元率は初年度限定とは言え大変魅力的な水準且つ、特定の店舗やサービスを対象としない還元ですので当面決済を当カードに集中される価値は充分あると言えます。
電子マネー・プリペイドカードへのチャージ等ポイント還元の対象外となっている支払いがありますのでご注意ください。いわゆるポイントの二重取りは出来ません。
- LINEポイントの利用可能店舗
溜まったLINEポイントですが、LINE Payが利用できるお店で利用可能です。大手コンビニを筆頭に記載されている店舗だけでも多数ありますので、使用することに困ることはないでしょう。
- Line PayはVisa LINE Payカードなしでは利用価値がなくなった形
一方、Visa LINE Payカードの申し込み開始に合わせて、LINE Payの還元方針は変更され、Visa LINE Payカードを持たない場合にはポイント還元はなしという形に2020年5月から変更されました。Visa LINE Payカードを持たない場合には、還元目的でLINE Payを決済で使用する意味はほぼなくなったことになります。
新しいLINE Payの還元制度ですが、過去6か月間に獲得したポイントに従って4つのマイランクに区分され、1%~3%のポイント還元が受けられますが、LINE PayアカウントにVisa LINE Payカードを紐づけた「チャージ&ペイ」の支払いであることが還元の条件となっています。。
6か月に必要なポイント数 |
マイランク |
還元率 |
5,000 |
プラチナ** |
3% |
500 |
ゴールド |
2% |
100 |
シルバー |
1.5% |
0 |
レギュラー |
1% |
*チャージ&ペイ(Visa LINE Payカードとの紐づけ)使用時
- Visa LINE PayカードとLine Payが利用できる場合は前者を優先
注意点としては、Visa LINE Payカードでの支払い(Google Pay/Apple Pay経由のiD払い含む)であれば当面3%の還元が受けられるものの、LINE Payのコード支払いを利用した場合にはランクに応じたポイント還元率は1~3%の間となり、必ず3%とは限らない点です。
マイランクがプラチナになるまでは、Visa LINE Payカードでの支払い(Google Pay/Apple Pay経由のiD払い含む)が出来る際には、LINE Payが利用できてもカードで決済するようにした方が確実に3%の還元を受けられます。
■使用可能店舗の独自性からPaypayには依然利用価値あり
メインカードにiDやQuicpay等の非接触決済が付随していれば、通常のカード払いに加えて広範囲で実質クレジットカードで決済することは可能となります。
一方、個人経営商店を中心にそもそも現金決済以外は原則受付けない店舗も未だに少なからず存在します。
そんな店舗でもPaypayのみは利用可能というケースが多く見られます(店舗負担がないキャッシュレス決済としてPaypayが営業を推進した結果だと推察されます)。
2020年4月からの還元方針改正で、基本は0.5%還元となってしまったPaypayですが、Paypayしかキャッシュレス決済を受け付けない店舗では利用しない理由はありません。他のキャッシュレス決済との使用可能な店舗の違いからPaypayは現在でもインストールしておくべきアプリと考えます。
但し、2020年6月でキャッシュレス・消費者還元事業が終了してしまう影響もあり、加盟店のPaypay離れという話も出てきていますのでPaypayが今後も利用価値があるかどうかは今後の状況次第と言えます。
■管理人はどうしてるの?
Line Pay Visaを現在メインカードとしており、可能な決済はほぼ全てこちらのカードに集中させています。時限とは言え還元率3%の威力はなかなかで、Lineポイントがすぐに数千ポイントたまるイメージです。
OricoのクレジットカードでiDとQuicpayが付帯しているものも保有しており、以前は重宝していましたが、Line Pay Visaの利用開始と共に殆ど利用しなくなりました。
クレジットカード以外のキャッシュレス決済ではカード利用不可のお店でPaypayを利用することが多いです。Paypayの還元率は落ちてきているので利用価値は大分落ちてきたと感じます。